私たちが行っているのは、
何かを“加工する”というより、
素材が自ら変化するための環境を整えること。
柿の柔らかな甘み、酢酸菌が育む酸味、
植物発酵液がもたらす穏やかな深み。
それらは、自然と時間がつくる静かな手仕事です。
仕込みの初日、ふわりと漂う甘い香り。
日を追うごとに変わる、微かな泡とやわらかな酸味。
柿酢ができあがっていく過程は、
私たちの暮らしにも
静けさと余白をもたらしてくれます。
毎日が少し軽くなるような、やさしい一杯を。
私たちは、整えすぎないつくり方を選ぶことで、
自然のままの味わいとめぐりを大切にしています。